ThinkPad T410sにWWANを装着する

国内で発売している現行のThinkPadにはWWAN(ワイヤレスWAN、携帯電話回線でのデータ通信)のアンテナがあるものの、肝心なWWANオプションが提供されてません。しかし、ワールドワイドで販売しているThinkPad、他の国ではWWANオプションが出ています。そのWWANオプションとは、「ThinkPad GOBI 2000 Broadband Option」(78Y1399)。あらゆる国で販売しているところからして、どう考えてもSIMフリー。NTTドコモの回線で使えるはず。手に入れて試さずにいられなかったので、米国のPCショップサイトで購入して輸入した次第です。

ThinkPad GOBI 2000 Broadband Option (78Y1399)

「ThinkPad GOBI 2000 Broadband Option」(78Y1399)を購入したPCショップサイトはsparco.com。購入した時の価格は144.01米ドル。それに国際配送料32.19米ドルを合わせた176.20米ドルがsparco.comに支払った額です。注文した時に在庫がなかった関係で、手元に届いたのは約2週間後でした。さらに受け取り時に「輸入内国消費税等」というのが600円、「立替納税手数料」が735円かかり、総額では日本円でだいたい1万8000円ぐらいといったところでしょうか。

箱を開けると出てくるのが、WWANモジュールのほかにCD-ROMと装着方法の説明書です。

ThinkPad GOBI 2000 Broadband Option (78Y1399)の箱の内容

CD-ROMにドライバーソフトが入っていると思いきや、これは取扱説明書。各国の言語が収録されてますが、国内では販売していないので日本語はなし。とりあえず大したことが書いてないので、あまり意味がない代物でした。そしてWWANモージュールのアップが次の写真です。

ThinkPad GOBI 2000 Broadband OptionのWWANモジュール

これを見てわかるようにWWANモジュール自体は「60Y3183」というP/N(パーツナンバー)が付いています。eBayなどでは60Y3183というキーワードで検索すると、このWWANモジュールだけが出品されていることを確認できます。もしかすると国内のIBM部品センターで、60Y3183を番号を伝えると入手できるのかもしれません。

ということで、WWANモジュールをThinkPad T410sに装着します。装着する場所は、メモリーモジュールや無線LANモージュールのあるところ。

WWANモジュールを装着

WWANのアンテナ線はあらかじめあるので、WWANモジュールのMAINとAUXの端子に差し込むだけです。WWANモジュールを固定するネジも、ThinkPad T410s側にあるので問題ありません。しかし、アンテナ線の取り回しがちょっと大変かも。フタがきちんとしまるようにアンテナ線をしまいこむのに30分ほど格闘してしまいました。

さて、ちょうどこの写真に映っているので解説しておくと、「技適マーク」(技適マーク)がちゃんとWWANモジュールに印刷されてます。法令上、日本国内では通信機器に技適マークがないものを使用するのは違反になります。ですが、このWWANモジュールは技適マークがありますので、問題なく使用していいというお墨付きがあるということです(これを書いておかない「海外から輸入してきたのを使ったら電波法違反だろ」と突っ込んでくるひとがいそうなんで)。

さて、CD-ROMにはドライバーソフトが入ってませんでした。しかし、心配ありません。ThinkPadにプリインストールされている「System Update」を使うと、WWANモジュールが装着されていることを認識して、ドライバーをダウンロードしてくれます。「推奨更新」に出てきます。

System Update

「ThinkVantage GPS」というのも見えますが、WWANモジュールにはGPS機能も搭載されているのでリストアップされるのです。この2つをダウンロードしてインストールしてしまいます。意外と簡単ですね。

ということでThinkPad T410sにWWAN機能が入りました。あと必要なのは、携帯電話回線の契約が入ったSIMカード(正式にはUSIMというみたいですが)。このWWANモジュールは、国内の通信事業者ではNTTドコモ、au(KDDI)、ソフトバンクモバイルの通信方式と周波数に対応してます。しかし、auはSIMカードを差し替えるだけでは使うことができないため(au側で端末登録をする必要がある)、事実上対応してないことになります。また、イー・モバイルは通信方式こそ対応していますが、使用する周波数が対応していないため、使えません。つまり、使うことができるのはNTTドコモとソフトバンクモバイルということになります。

ネットで検索すると、ソフトバンクモバイルのSIMカードが使えたという実績報告を見かけますが、明らかに「裏技」的な使い方。PCデータ通信で定額制のないソフトバンクモバイルを契約するのは現実的ではありません。そうなると残されるのがPC定額データ通信サービス「定額データプラン スタンダード」を提供するNTTドコモだけ。だからNTTドコモで、というわけではありますが、ワタシが契約している携帯電話がNTTドコモということもあり、好都合です。

とうことでNTTドコモのSIMカードである「FOMAカード」をThinkPad T410sに装着します。

FOMAカードを挿入

SIMカードを装着する場所はバッテリーを外したところにあります。SIMカードの形をしたマークがあるところに差し込みます。

さて、肝心なそのSIMカードは何を使うのか、どう調達するのか。NTTドコモの携帯電話を持っていて「試しにちょっとだけ通信してみたい」というのであれば、その携帯電話のSIMカードを差し替えてみるのもよいでしょう。ここでは試しに通信する方法をまずご紹介します。

しかし、SIMカードを差し替えるだけでは通信できません。NTTドコモのプロバイダーサービス「mopera U」の契約が必要です。「mopera Uライトプラン」(月額315円)と「mopera U スタンダート」(月額525円)がありますので、「My docomo」やドコモの電話受付センター(0120-800-000)で申し込みましょう。また、パケ死しないようにするなら「パケ・ホーダイ ダブル」の契約が必須です。パケ・ホーダイ ダブルなら最悪でも1万395円で請求が止まります。

必要な契約を済ませたらThinkPadで通信できるようにしましょう。ネットワーク切り替えツール「Access Connections」に設定します。

Access Connections の起動

まずは、「Access Connections」の画面を開きます。

Access Connections

デフォルトでは「ベーシック」表示になっているので、右上のボタンで「アドバンス」に切り替えます。

Access Connections

ロケーション・プロファイルを作ります。「作成」をクリック。

Access Connections

自分の好みの「プロファイル名」を決めてから、「無線 WAN」を選択します。そして「次へ」。

Access Connections

「サービス・プロバイダー」を「カスタム設定」にして、「設定を編集する」ボタンを押します。

HSDPA ネットワーク設定

たくさん入力欄がありますが、「APN(アクセス・ポイント名)」に「mopera.net」を入れるだけです。なお、注意していただきたいのは、あくまでも手持ちの携帯電話のSIMカードで「お試し」に通信する前提で説明をしてますので、「定額データプラン」の人はこの設定を入れてはいけません。定額データプランでこの設定を使うと、通信料金が青天井なので大変なことになります。この設定が許されるのは、本当にちょっとだけ通信テストをする人と、「パケ・ホーダイ ダブル」を契約している人です。

APNを入力したら、「OK」ボタンを押してください。

Access Connections

この画面に戻るので、「次へ」をクリックします。

追加設定

この画面で「完了」ボタンを押せば、設定は終わりです。

Access Connections

すぐに通信するのであれば「はい」をクリックしましょう。

WWAN-10

Access Connectionsの「インターネットに接続」タブを開くと通信状況を確認できます。これでブラウザーを開けば、WWAN経由でインターネットに接続できます。

ということで使えるようになったThinkPad T410sのWWAN。でもお試しでの通信は実用的ではありませんよね。ページが長くなったので、次の記事でワタシがおススメする「定額データプラン」と「b-mobile SIM U300」の2つ種類で通信する方法、また、WWANに内蔵されているGPS機能を使う方法を解説しようと思います。

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